JRの軌道跡をバス専用道路にしたBRT

 

大船渡でバス専用道路を走るBRTを初めて見ました。


え!JRの線路をバスが走っている?

大船渡のホテルから窓の外を見ていると、JRのホームにバスが入ってきました。

JRのホームにバス!

何が起こったのか分かりませんでした。





バスは乗降を済ませると、何事もなかったのように出発していきました。





急いで、JRの駅に行ってみるとそこは無人駅でした。
ホームに出て、軌道を見ると、あれ、軌道がない!
軌道があったところは舗装したバス専用道路になっていました。

これは面白いと、駅の掲示板を見ると「BRT」とありました。






BRTっ何?

BRTとは、バス・ラピッド・トランジット(Bus Rapid Transit)の略だそうです。
国土交通省やJR東日本のホームページに詳しく載っています。
     道路:BRT - 国土交通省 (mlit.go.jp)
    気仙沼線BRT・大船渡線BRT(バス高速輸送システム):JR東日本 (jreast.co.jp)
専門的で遺漏のない説明ではありますが、なんのこっちゃ?の感が否めません。
旅人が見たBRTは
(1) 東北大震災で被災したJR路線を早期復旧させるため
(2) 軌道があった路線を舗装しバス専用路線として使う。
(3) そのことによって
・早期復旧
・路線の維持
・バス専用路線による定時性の確保
を果たした素晴らしいアイデアだと思いました。


踏切があったところには信号があります。

JRの鉄道だった時代には踏切があったところに信号と遮断機があります。

バスが近づいてくると、専用道路の信号は青に変わり、遮断機が上がります。

BRTの踏切の遮断機はご進入防止の意味でしょうバス専用道路への侵入を遮断するように設置されています。鉄道の踏切とは違います。

上がった遮断機をくぐりバスは止まることなく悠々とホームに近づいてきました。

バス専用路線を駅に近づいてくるバスの姿は、普段見ることのできる風景ではなく新鮮でした。


市内だけではなく市と市の間もBRTはつないでいます


JR東日本のホームページに掲載の路線図です。

盛から大船渡、陸前高田、気仙沼を経て柳津まで伸びています。

三陸鉄道とは盛で、JRの鉄道とは気仙沼と柳津で結ばれています。

途中、奇跡の一本松などにも停まります。











鉄道車両とバスを比べると1両・1台あたりで運ぶことのできる人数はそれは鉄道車両の方が圧倒的に多いのは事実です。
乗降客がそれほど多くないのであれば、軌道の保線も必要ありませんし、専用道路で定時性も確保されているので、BRTは有効な交通手段だと思った次第です。


では、わがごめんなはり線にBRTはどうか?と思いました。

1時間に一本、それも単車量での運航のごめんなはり線と言えども、朝晩の通勤、通学時間帯には鉄道車両が乗客で一杯になります。
BRTでその時間帯の運航便数を増やしても、対応が難しそうです。
それに、折角、鉄道軌道があるのですから、無理にバス専用道路に置き換える必要もないですね。


BRTを見て、改めて地元の公共交通機関の重要性に気付きます。

ごめんなはり線を残すためにもどんどん乗ることですね。




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