六代目神田伯山独演会を大いに楽しみました

 

当代きっての人気講談師・六代目神田伯山さんの独演会を楽しんできました。









六代目神田伯山独演会

伯山がまだ松之丞だったころ、寄席で聞いたことがあります。
講談に出てくる江戸っ子を気取って「こいつぁ、うめぇや」と思ったものでした。
案の定、あまり時を置かず六代目神田伯山を襲名しました。
松之丞時代から人気がありました。
伯山になり、さらに人気が上昇し、チケットの取れない講談師と言われるようになりました。
その神田伯山。
まさか、高知で独演会があろうとは思っていませんでした。

新聞で案内を見て、すぐに申し込みました。
独演会の会場は土佐市の文化ホール「つなーで」。
土佐市地域交流センター施設概要(ホール)|土佐市複合文化施設 つなーで (tosa.lg.jp)
定員約630名の大ホールです。
この大ホールが満席になったことは今まで1度だけ。
地元が誇る演歌歌手の三山ひろしさんのコンサートで一度、満席になったそうです。
そして、この日の神田伯山さんの独演会が2度目の満席となりました。


私の席は2階席でした

郵便振替をして申し込みをして、席は運任せ。
どんな席が確保できるのかと楽しみにしていましたが、なんと、2階席!
とても高いところから高座を見下ろすような席でした。
それでも、2階席も満席。


講談をたっぷり楽しむことができました

この日の演目です。
那須与一の軍談物
四谷怪談のお岩さんの生い立ちの怪談物
江戸っ子の気風を面白おかしく語る三方1両損
江戸の純愛物の大名花屋
とバライティに富む話をたっぷり2時間20分。
寄席では一人15分の持ち時間です。
独演会ではたっぷり長い話を聞くことができます。
今日の独演会でもたっぷり聞くことができ、満席のお客さんも大満足でした。


講談は、一時、壊滅状態に陥っていました。
講談を専門に掛ける小屋は江戸時代には70近くあったそうです。
客入りが悪く廃業が続き、最後の本牧亭が2011年に畳みました。
本牧亭 - Wikipedia
講談師の数にも如実に表れています。
最盛期の江戸には約800人の講談師がいたそうです。
それが上方を入れても24人まで激減!
その内、上方はたったの1名。
どうなることかと思われた講談ですが、今では、東京だけで70余人まで増えています。
その東京の講談師の7割が女性だそうです。
最近は、落語ブームと言われます。
演芸文化は守り育てるのではなく、庶民に根付いたしたたかなものであってほしいと思います。
講談も、高知で独演会がまた満席になるようにしたたかに語り続けてほしいと思います。


やっぱり演芸は生が一番ですね。
私は寄席が好きでよく行きます。
でも、コロナ禍でずーっと行くことができていません。
久しぶりに生で演芸を聞くことができました。
あぁ、おもしろかった。
高知でこうした機会があれば、逃さず、チケットを手配したいと思います。
でも、大きな会場では演者の表情が見えません。
高座の演者の息遣いまでわかる寄席に、もうそろそろ行ってもいいんじゃないか、と思うようになりました。


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