神様からの預かりもの

真夏の昼。風通しの良い部屋で籐椅子を倒し本を読んでいるといつの間にか眠っています。
セミの鳴き声を聞きながらとろとろと眠りを楽しんでいると、うっ! 甘えん坊のネコが飛び乗ってきました。
カモメのような目をして顔を私のあごの下、両腕を私の肩のあたりに置き、体全面を私の胸から腹に押し付け、気持ちよさそうにゴロゴロと言っています。
人間の体温より高い気温の中では、人の上が涼しいのかもしれません。







ねんねこ神社

ネコを祀るねんねこ神社があります。
縁起は「ネコは神様からの預かりもの 寿命を全うしたら神様にお返しする」です。
ハンターとしてのしなやかな姿だけでなく甘えてくる姿、安心しきって気持ちよさそうに眠る姿などを見ると愛おしさが募り、神様からの預かりものという気持ちも分かります。
そうは言ってもこの猛暑です。
体重8kgと恵まれた体格を毛皮で覆っている預かりものは暑苦しく「重い 暑い のいてくれ」と言ってそっと降ろします。





預かりものはいつかは返さなければなりません

預かりものはいつかは返さないといけません。
自分の所有物のように思っていても、私のものではありません。
「自分の命」と言います。
あたかも自分のもので自由にできるように考えています。
でも、いつかは消えてなくなるものです。
「自分が預かっている命」なのかもしれません。

預かった時よりきれいにして返したい

預かった時よりきれいにして返したい
なんて言うほど清廉潔白な人間ではありません。
私にできることはせいぜい体を動かしておいしいビールを飲むことと、ネコにせっせとエサをやり立派な毛並みにしてお返しするくらいでしょうか。
神様、それまで楽しくお預かりいたします。


神様からの預かりものにしては少しお行儀が悪いようです

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