九重連山の平治岳で圧巻のミヤマキリシマ
10年に一度と言われるほど見事に咲きほこったミヤマキリシマに息をのみました。
出発は長者原
九重連山の登山口の一つ・長者原(ちょうじゃばる)から登ります。数日前は雨模様でしたが一昨日から回復。
この日も絶好の登山日和です。
長者原から九重連山の山々が見えます。
「で、どの山に登るん?」
「さぁ」「さぁ」「さぁ」
高齢者の遭難が増えるはずです。
「気のせいやろ」
などと言いながら出発です。
タイミングが少しずれていたら木の下敷きになるところでした。
木には葉っぱがあり枯れた気配はありません。
でも、根が腐っていたようです。
自然に入ると何が起こるか分かりません。
単独行ではなくパーティーを組んで山に入ることが大切だと実感しました。
それにしても見晴らしのいいところがあったもんだと思うと、長者原を見通せるように伐採していました。
国立公園なのに伐採していいのか?と疑問を持ちました。
そう言えば友人から「日本の樹林は伐採してもすぐに元に戻ることから環境省も伐採を認めるようになった」と聞いたことを思い出しました。
雨が池
登りきると広いくぼ地に出ます。雨が池です。
この当たりは雨が降ると池になるから「雨が池」なのだそうです。
周りの山からセミ(エゾハルゼミでしょうか)や鳥の声が聞こえます。
気持ちのいい風が通り過ぎていきます。
そこを少し下ると見晴らしのいいところがありました。
ここも伐採されています。
二つピークがよく見えます。
この山がこれから向かう平治岳だと聞き、「あんな所まで行くんか」という不安の声と「おぉ、山が赤い!ミヤマキリシマが咲いている!」の期待の声が錯綜します。
気持ちの良さそうな平地です。
テントも沢山張っています。
坊がつるに連泊する登山者も多いそうです。
坊がつる
坊がつるに行ったことがなくても「坊がつる賛歌」には心当たりがある方が多いのではないでしょうか。「坊がつる讃歌」はNHK『みんなのうた』で1978年6月 - 7月に放送されました。
芹洋子さんの代表曲です。
広いテン場にはおもいおもいのテントが点在しています。
皆さん、坊がつるをのんびりと楽しんでいます。
学生時代のクラブの仲間です。
高知の私以外に愛媛、岡山、遠くは三重、関西からの参加です。
みな、前期高齢者。
昔とは違います。
無理せず、笑顔で登りましょう。
大戸越えで「うとんごし」と読みます。
男池も「おいけ」です。
平治岳も「ひいじだけ」です。
大戸越えから見る平治岳です。
登っていくにつれ坊がつるが見えるようになりました。
手前の平治岳のミヤマキリシマ、見下ろす坊がつる、そして向こうの山々。
今までルートもなぞることができます。
ミヤマキリシマの絨毯と向こうの山々の対比が見事です。
高齢者集団 よく頑張りました。なんでも今年のミヤマキリシマは10年に一度の当たり年なんだそうです。
それに開花時期もぴったし。
天気もばっちり。
みんな、もってるねぇ。
私たちが学生の頃、山で出会うパーティは同年代が多かったように覚えています。
もう50年近く経ちます。
今でも山で出会う人たちは同年代、あるいは年配者が多いように思います。
この日は平日でした。
休日は若い登山者に出会えるかもしれません。
周りを見ても白い花をつけているミヤマキリシマはこの一本でした。
さ、下山です。
男池湧水の清らかな水が迎えてくれました。
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