トラとハナ(4) へそ天のトラの運命はいかに


10数年前に我が家に居ついたトラとハナのお話の4回目です。

写真は空のつくばいでくつろぐハナです。







食い物とプライド

野良猫だったトラとハナ。
食い物と野良猫としてのプライドを天秤にかければ、食い物が勝ったようです。

朝に晩に網戸のところに来て部屋を覗きます。
すぐに女房が「トラちゃん、来たかね」と猫なで声をかけながらミルクや魚を与えます。
ねこどもは、むさぼるように食べてしまいます。

なかなか触ることができなかったのですが、ミルクを飲んでいるときに背中をなでることができました。
その次はえさをねだりにきたときになでることができました。
最近は、えさをねだってニャーとなきます。
更に、なでられながらへそ天状態になります。
弱い部分の腹を委ねることは全面降伏です。
そのうち、トラは女房に抱き上げられ、足をだらしなく垂らす姿まで見せるようになりました。
食い物のために野良猫としてのプライドを捨てたトラ。
哀れを誘います。


へそ天のトラの運命やいかに

女房が、トラの両脇に手を入れ胸の高さまで持ち上げ、「もうちょっとね」と言いました。
豚は太らせて食べよ、の言葉があります。
まさか、猫を太らせて・・・
玄関にA4サイズのトラ模様の皮の敷物。
土鍋の中にトラのされこうべ・・
まさか、と思って女房にその真意を問いただすと、
「このまま大きくなると子猫が増える。
近いうちに去勢をする。
そのためには、ひざに乗ってくるくらいに慣れないと連れて行けない。
へそ天も嫌がらんなって来た。
だいぶ慣れてきたので、もうそろそろ獣医さんにも相談しようと思う。」
とのこと。

トラよ。
お前はもうすぐ玉を抜かれる運命だ。
人を警戒するようなあの野良の目が好きだった。
あぁ、それなのに、それなのに。
へそ天のトラの運命やいかに・・・・

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