アイランド・ホッピング 7島目 人より牛が多い黒島
4月中旬に7泊8日で沖縄本島・八重山諸島の8島をアイランド・ホッピングで巡ってきました。
島を一つずつブログに上げています。
7島目は今回のアイランド・ホッピングの最後の島・黒島です。
ブラタモリ風 黒島に人よりも牛が多い理由は?
黒島の人口は約200名です。
黒島は牧畜が盛んで牛は約3,000頭もいるそうです。
牛が人の15倍もいます。
なぜ黒島がこれほど牧畜の盛んな島になったのでしょう。
環境省 黒島ビジターセンター
「なぜ、黒島は人よりも牛が多い島になったんだろう?」と疑問に思っていました。
レンタサイクル(電動)を借り、島内を巡りました。
島内を走っていても、島民の方にお会いすることがありません。
同じフェリーで渡ってきた面々とあちこちで顔を合わすくらいです。
そんな時、ビジターセンタ―を見かけました。
黒島には環境省の黒島ビジターセンターがあります。黒島の自然、民俗などの展示がありました。
そこの職員さんにいろいろと話を聞くことができました。
サンゴ礁が隆起してできた島には淡水生の生物はいない
竹富島や黒島はサンゴ礁が隆起してできた島です。
平べったい島で山はありません。
もともとサンゴ礁だったので水はけはよく井戸を掘っても淡水は出ず、出たら海水です。
池や川だってありません。
そのため淡水生の生物は生息していません。
島民は生活用水として雨水を使っていました。
それでも清水が欲しくなります。
そんな時は西表島まで汲みに行っていたそうです。
その場合でも、1家族に一斗缶一つの割り当てだったそうです。
最初は農耕用として牛を連れてきた
最初から牧畜目的の牛の移入ではありませんでした。
農耕用の牛を連れてきました。
しかし、灌漑用水がなく農作物が育たず、そうなると、農耕用の牛も持て余していたそうです。
八重山諸島でマラリア感染が広まった
戦前戦後を通し八重山諸島ではマラリア感染で多くの方がなくなりました。
しかし、もともと淡水生の生物がいない黒島ではマラリアを媒介する蚊がおらず、黒島ではマラリアは流行しませんでした。
周りの島で亡くなった島民を補充するため、黒島から強制移民をさせられたそうです。
そうなると黒島では農地が放置されるようになりました。
雨水で育つ牧草に着目し、牧畜を始めた
灌漑用水もない。
作り手のいなくなった農地。
そんな時、雨水で育つ牧草に着目しました。
農地をまとめ広い牧草地にしてそこで牛を飼い始めました。
こうして人より牛が多い島・黒島はスタートしました。
今では海底水管で西表島から水を持ってきている
左の地図の黒島や小浜島は西表島から海底水管で水を引いています。
電力は石垣島からこれも海底ケーブルで引いているそうです。
竹富島は水も電力も石垣島から引いているそうです。
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