富岳三六景 本物を堪能した後パロディでくすっと笑ってきました
高知県立美術館で2022年7月22日から8月28日まで北斎展が開催されています。
世界が絶賛した浮世絵師<br> 北斎展 -師とその弟子たち- | イベント情報|株式会社 高知新聞企業(公式ホームページ) (kochi-sk.co.jp)
しりあがり寿さんの会場には北斎の作品をパロディ化したものが多く展示されています。
7月の暑い日に両展を見てきました。
北斎と言えば富岳三六景が有名です。
今回の北斎展にも富岳36景が展示されていました。
しりあがり寿さんにかかると富岳36景もパロディの題材になるようです。
富岳36景の作品とそのパロディを同じ美術館で見ることができました。
二つの会場とも写真撮影が可能でしたので、ぱちぱちと撮ってきました。
神奈川沖浪裏
北斎の富岳三六景と言えば真っ先に思い出される作品が「神奈川沖浪裏」ではないでしょうか。ダイナミックな波頭の描写が印象的です。波の間に翻弄される小舟にしがみつくように描かれた人との対比で波の大きさが分かります。
その奥の下の方に静かに置かれた富岳が画面をぐっと引き締めています。
それをしりあがり寿さんの手にかかると、あれあれ、富岳が高い波に飲み込まれようとしています。
日本沈没の絵になってしまいました。
富岳の場所をちょっとずらしただけでこんな作品になるとは驚きでした。
富岳三六景 甲州石班沢
富岳三六景の甲州石班沢です。岩の上に乗り投網を引き絞る漁師の姿が印象的です。
左下からの岩と頂点の漁師と右下に向かう投網で構成される形が後景の富岳との相似形になっています。
緊張感のある石班沢の絵が、しりあがり寿さんにかかると思わず吹き出す絵に変身しました。
北斎の絵では漁師のそばに蹲っていたこどもが、投網を打つためにつきだす格好になった漁師のお尻に「カンチョー」をしています。
思わず会場で吹き出しました。富岳三六景 尾州不二見原
職人が作る大きな桶とその奥に小さく見える富岳。中央に大きく桶が円く描かれていて、桶の中の職人と富岳に目が吸い寄せられます。
よくもまあこんな構図を考えたものだと思います。
なんですかね、これは。
固いはずの桶が、かんなくずのようになってしまいました。
同じ美術館で同時に開催されている北斎展とそのパロディ展
私が訪れた際には、北斎展にはたくさんの来場者の方がいましたが、しりあがり寿さんの会場では私しかいませんでした。
北斎の大胆な構図と繊細な描写に感嘆した後、しりあがり寿さんのパロディ画を見てくすっと笑うことができます。
しりあがり寿さんの作品展は入場無料です。
あとひと月余りの期間です。
両会場では、上で紹介した作品以外にもたくさんの作品を見ることができます。
こんな機会はめったにありません。
是非、足を運んではいかがでしょう。
開催中の美術展ではありません。
2018年に開催されたますむらひろしの北斎展のポスターです。
北斎の作品はダイナミックな構図で現代の作家さんを刺激し続けているようです。
気を付けていると北斎の美術展はしばしば見る機会があります。
これからも足を運んでみていきたいと思っています。
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