コロナも落ち着いてきたので秋田に行ってきました


コロナも落ち着いてきましたので、秋田に行ってきました。

どこに行ってもおいしいものがあり、やはり旅はいいものだと再確認しました。


旅の理由は人それぞれです

私から遅れること1年、元同僚がリタイヤしました。

リタイヤを記念して旅行に行こう、どこに行きたい、と聞くと「秋田」の返事。

なぜ、秋田?と重ねて聞くと「桜田淳子のファンだったから」とのこと。

私には理解できない理由ですが、こうした旅もあっていいでしょう。


秋田と聞けばキリタンポと秋田美人

キリタンポだけでなく日本海の海の幸、深い山もあって山の幸にきっと恵まれているのでしょう。

そして、秋田市の繁華街「川反(かわばた)」にはさぞたくさんの華が咲いていることでしょう。

初冬の日の落ちるのは早く、夕食の時刻が近づいてきました。

我ながら情けない話ですがこの年齢になると、沢山咲いているはずの華よりも団子、いや、お酒に走ります。

ホテルのフロントで秋田のおいしいものを訪ねました。

「キリタンポですかねぇ。」「あとは?」「稲庭うどんがあります。」「炭水化物ばかり。海産物でおいしいものは?」「うぅん、ありませんねぇ。」と何とも申し訳なさそうに答えてくれました。

これは期待できないぞと、駅前の炉端焼きの店に行くとメニューには郷土料理がたくさんあります。

一つ一つのインパクトは大きくないものの、地元の食材を使ったおいしい料理でした。

なんだ、おいしいものがあるじゃない、と思った次第です。

秋田県民は話を盛ることをしない控えめな人が多いのでしょうか

短い滞在で、沢山の秋田県民と話したわけではありませんが、秋田県民はどうも控えめ、今どきの言い方だと「話を盛る」ことをしないように、もっと言えば自虐的のように感じました。

秋田駅のみどりの窓口のお兄さんもそうでした。

「秋田駅は立派ですね」と話しかけると、「飲食店や土産屋がたくさん入って新しいです。でも、ホームやレールは昔のままで張りぼてです。」と何とも自虐的でした。

これが高知なら、「おいしいものはカツオだけじゃないぜ。こじゃんとある。あれも旨いこれもおいしい」となるでしょうし、「高知駅 かっこえいろう。わしらぁも初めてみた時にはこじゃんと驚いたきねぇ。」となるように思います。

おいしいものはない。張りぼて。いずれも秋田県民なりの地元愛なのかもしれません。

高知県民の感覚で秋田県民のお国自慢を聞いてはならないように感じました。

更に秋田県民の人柄としてやさしさ、思いやりを感じました。

秋田市内においしいパン屋さんがあるとのことで、友人から、「パンを予約したからもらってきて」と頼まれていました。

店まで行き受け取ったパンは結構な量です。この量のパンを持ったまま旅を続けることができず、ホテルから送ることとしました。

フロントで「このパンを送りたい」と言うと「箱が要りますね。宅配便さんの箱は有料です。私たちが一度使ったものであれば無料で準備できます。」「使ったもので結構です。」と言うと、バックヤードから段ボールを出してくれました。

ここまでの話なら、ほっこりする話ではあるものの、ま、よくありそうな話です。

私も秋田県民のやさしさに感じいる話ではありません。話はまだ続きます。

送ろうとするパンの中に長いバケットがありました。

出してきてくれた段ボールでは長さが足らず、入りません。

新たなフロントマンも集まって来ました。

別の段ボールを持ってきては、これには入らないか、これではどうか、とあれこれ試してくれました。

最後にはホテルの名前の入った封筒が入った段ボールを出してきてくれました。

この段ボールなら長いバケットとその他のパンも入りそうです。

でも、その段ボールにはまだ納入された状態の封筒が入っています。

どうするかとみていると、その封筒をほかの段ボール箱に移して、空箱にしてくれました。

そして嬉々としてパンの詰め込みをしてくれました。

フロントマン数人がかりでワイワイと世話を焼いてくれる姿を見て、「秋田の人のやさしさは別格だなぁ。」と感じ入りました。

ちなみにこのホテルは、来月からANAホテルのブランドになるシティホテルです。

ちょっと気取った対応をしても不思議ではないのですが、秋田県民の人柄なのでしょうね。


旅の思い出も人それぞれ

旅先で一番印象に残ったことが自然や歴史、食べ物ではなく、県民の人柄だったのは、秋田が初めてでした。


「桜田淳子と同じ空気を吸うことができた。うん、満足。」

元同僚は私とは全く違うことで秋田を満喫したようでした。

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