与那国島と日本の平和

 

今春、与那国島に行こうと計画しています。
その与那国島で撮影した「Dr.コトー診療所」が上映されています。
映画「Dr.コトー診療所」公式サイト (coto-movie.jp)
与那国島を事前に学習する意味で観てきました。
映画の中では、特に「与那国島だから」という取り上げ方はしていませんでした。
一方、世間では中台紛争が勃発したら日本の最前線になる与那国島として、注目が集まっています。


映画「Dr.コトー診療所」

撮影の舞台は与那国島ですが、映画の中の舞台となった島は架空の島「志木那島」です。
離島診療をテーマに島の人々と診療医の物語です。
映画そのものは普通に面白く観ることができました。


最近、与那国島が別の意味で注目されています

映画「Dr.コトー」の撮影地として知られる与那国島。
沖縄の八重山諸島に属します。
日本最西端の島であり、台湾までの距離はわずか111㎞です。
今春、訪問する予定です。
高知からはるか南の離島ならではの自然、風景、人の暮らしを楽しみにしています。
最近、その与那国島がにわかに注目されるようになりました。
中国が台湾に侵攻、いわゆる中台紛争が勃発すると日本の最前線になるからです。


与那国島に実戦部隊配備?

現在、与那国島には自衛隊の沿岸監視隊が駐屯しています。
政府の来年度の予算案で与那国島の駐屯地に新たに地対空ミサイルを配備するための土地の取得費用が盛り込まれました。
防衛予算 与那国島の新地対空ミサイル配備の土地取得費も|NHK 沖縄県のニュース
今までは「監視部隊」でしたが、「ミサイル部隊」すなわち実戦部隊が配備される可能性が出てきました。敵からの基地攻撃の可能性が一気に高まると、島民に不安が広がっています。

1ケ月も紛争が続けば与那国島は食料がなくなり、干上がる

先日、テレビの番組でこの問題を取り上げていました。
ミサイル基地ができた場合を想定した質問に対し、島民の一人は「早々に島を離れる。与那国島は食料を自給することができず、船便で運んでいる。もし、紛争が起こると食料は1ケ月ももたない。」と不安を口にしていました。
それに対しテレビのコメンテーターの方々は、1ケ月で食料が尽きることをまるで離島固有の課題のように話をしていました。
いやいや、そうではないでしょう。
紛争が起これば日本全国で物不足、エネルギー不足になるのは必定です。

でも、それは日本全体の課題です

紛争は自衛隊だけの問題ではありません。
ウクライナの例を思い出すまでもなく、紛争が起これば、われわれの日常生活に大きな影響を及ぼします。
食料自給率も低く、エネルギーのほとんどを輸入している日本。
四方を海に囲まれている日本。
もし、紛争が起こればたちまち物資・エネルギー不足に陥るでしょう。
そして価格も高騰します。
昨年からの物価上昇、電気代高騰は我々の生活に大きな影響を与えています。
紛争が起こればこの比ではありません。
遠い島の話と高をくくることはできません。

敵基地反撃能力で国民の生命・財産を守ることができるのか?

自衛隊の予算をGDP比2%と大きく増やし、敵基地反撃能力を持つことを計画しています。国会では、予算調達、装備の有効性などを審議しています。
自衛隊の予算増額だけで国民の生活、そして生命財産を守る、紛争を抑止ことができるのでしょうか?

2008年にNATOがウクライナの将来的なNATO加盟を認めたことと、現在、西側が進めている中国をサプライチェーンから外そうとしていることが私には同じ轍を踏んでいるように思えてなりません。
自衛隊の装備だけでなく外交、産業などを総動員して紛争を避け、国民の生命財産を守るために真剣に審議、論議をしてもらいたいと期待します。


訪問した際には自然、風景、人の暮らしに触れるだけでなく平和のあり方についても考えることになると思います。


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