被災地応援で初めての輪島塗
被災地を応援するために人生初の輪島塗を購入しました。
汁椀です。
朝の味噌汁が一味違うような気がします。
輪島塗会館
輪島市の震災被害でインパクトのあった倒壊したビルや辺り一面が焼け野原になった輪島の朝市のあったところに近くに輪島塗会館があります。9月の豪雨で1階まで浸水しました。
午前中しか開館していないとのことでしたが、親切に開けてくれました。
輪島塗は130数工程を経て完成
輪島塗は、漆を塗る前に特徴があります。
木をくりぬいた型に補強の布を貼ります。
能登で採れた珪藻土を粒度の荒いものから細いものに順番に塗って、布の目を埋めます。
そしてやっと漆を塗ります。
下塗りは黒で、その上に朱や黒の色を塗っていきます。
この間に130数工程を要します。
そして、その工程ごとに職人がいます。
布を貼って補強しているので、修理ができるそうです。
人生初の輪島塗
他の器はきれいな朱色、黒なのですが、この椀は朱色の中に黒い模様が見えます。
素人なものですから「へくっちゅう!(失敗しちゅう)」
そのため他の器に比べ光沢があります。
磨き具合によって下に貼った布の模様と黒色が浮かび上がってきます。
最初はへくっているように見えたものが、なんだか味があるように思えてきました。
そしてお買い上げ!
人生初の輪島塗です。
@22,000の汁椀を二つで44,000円でした。
朝の味噌汁も一味違います(違うような気がします)
我が家の味噌汁は具だくさんです。持った感じがまず違います。
布を貼って漆を塗って磨いているので不均一な手触りですが、また、それもいい。
汁椀の端に口を当てると優しい感触がします。
そのせいか、なんだかいつもの味噌汁が一味も二味もおいしく感じられます。
漆にかぶれる
高知新聞の「私が愛する暮らしの道具 石川・輪島塗の椀」(日野明子 2024年11月27日)に次の内容が書かれていました。
「漆の木の樹液を塗料として木に塗ったものが漆器だが、漆の木は傷つけた人間をかぶれさせることで自らの身を守ろうとする。
だが人間は、漆にかぶれないような装備でまんまと樹液を採取して塗料として生かしている。
塗布した漆が硬化すれば、かぶれることはない。
美しい艶とふっくらした質感は他の素材にはない魅力がある。
漆が好きなことを「漆にかぶれる」と言うのは、漆好きのお決まりの冗談だ。
だが興味を持つまでは、正直に言うと、どれも同じに見えていた。」
ふふふ 「漆にかぶれる」ですか。
私も今までは「食器になぜあんな値段が付くのだろう?何の違いがあるのだろう?」と思っていました。
でも、使ってみると何とも言えない、そう、ふっくらした質感がとても気持ちいいことに気付きました。
漆にかぶれのもいいのかもしれません。
コメント