65歳の誕生日を冷奴と日本酒で祝いました

8月で65才になりました。
国連の世界保健機関(WHO)の定義では、65才以上の人のことを高齢者としています。
世界的に認められた高齢者の仲間入りを果たしました。
60才代でも、65才という年齢は特別な意味を持っています。
その節目の誕生日を冷奴と日本酒で祝いました。

若い頃、思い描いた理想の人生

 学生時代を愛媛県松山市で過ごしました。
路面電車の伊予鉄の道後温泉駅(道後温泉駅 | 松山市公式観光情報サイト|四国松山 瀬戸内松山 (matsuyama-sightseeing.com))のすぐ近くに下宿していました。
路面軌道の終点の道後温泉駅には操車場がありました。
2階の下宿の窓に腰を下ろし、紫煙をくゆらせ道後温泉で火照った体に風を当てながら操車場に出入りする電車を見ていました。
「自分の人生、これからどうなるんだろう。
自分の理想とする人生、こんな風になればいいと思う生活ってどんなんだろう。」
などと思っていると、
「壁一面の書棚に一生かかっても読み切れない本があり、冷奴と一日2合のお酒があればいい。」と浮かんできました。
出世欲、金銭欲とは無縁の生活です。
その当時の2合のお酒は、学生特級、つまり2級酒です。
頭に浮かんだ本人も驚き、もっと欲があってもいいのではないかと、呆れたものでした。


リタイヤ生活は、道後で夢見た理想の生活を実現しています

あれから45年。
高齢者の仲間入りをする年齢になりました。
会社勤めから離れ、リタイヤ生活も3年目になります。
晴耕雨読の日々です。
家庭菜園の収穫物は自家消費か近所におすそ分けをします。
天気が悪ければ畑に出ないこともありますし、畑に出てもその日の気の向くまま、思いつくまま。
畑仕事の後はごろっと横になり好きな本を読みます。
周囲は交通量が少なく、緑が多く、窓からいい風が入ってきます。
大きめのマグカップにたっぷりのコーヒーを準備して、ハードボイルドなどを読む時間は至福の時です。
畑仕事の心地よい疲れが眠気を誘い、本が重くなり、そのまますやすやと眠りにつきます。
夜は軽く晩酌をして、朝までぐっすり眠ります。
本は図書館で借りてくることが多いですし、図書館になければネットで注文すればすぐに手に入ります。
書棚ではありませんが、一生かかっても読み切れない本が身近にあります。
家庭菜園の野菜を中心に季節の新鮮な魚を楽しみ、好きな土佐赤牛をいただきと、冷奴よりバリエーションのある食事も実現しています。

晩酌もビールや純米酒、焼酎、ウィスキー、ジンと種類も量もその日の気の向くまま。

来春の朝ドラの主人公・牧野博士をラベルに使った高知のジンもいけます。

このように一日2合も実現しています。









若い頃、思い描いた理想の生活を手に入れることができました。
「リタイヤ生活は人生のご褒美ではないか」と思う次第です。


65才の節目の誕生日は、若い頃、思い描いた冷奴に2合のお酒で祝うこととしました

折角ですから、冷奴もこだわりましょう。

高知県の大豊町岩原のお豆腐です。
薪で炊く昔ながらの製法で、1回に30丁した作ることができないそうです。


四万十町の大豆を使ったお豆腐は高知市の日曜市でしか手に入りません。
誕生日が丁度日曜日でしたので、豆腐を買いにわざわざ出かけました。
ヒロメ市場のすぐ北側にお店がありました。
1丁500円也。

硬めの豆腐で、これぞ豆腐!という味でした。


お酒は芸西村の仙頭酒造のしらぎく。
全国新酒品評会に出品した大吟醸純米酒です。
一口口に含むと爽やかな酸味が口いっぱいに広がり、いい香りが鼻に抜け、これぞ大吟醸純米酒!
並みの冷奴なら、負けてしまいそうですが、岩原の豆腐との組み合わせは双方、気が合うようで、口の中に幸せが広がりました。




高知の田舎での晴耕雨読 ときどき旅のリタイヤ生活。

窓に腰掛け操車場を見ている自分に、

「お前の人生、悪きゃないよ。」と言ってやりたい気持ちです。






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